・「何かを見た」であろうお客様より稀にくる質問でして、簡潔に「無理ですよ」とお答えしているのですが、ここでは文字でお答えしてみようかな、と思います。
・参考画像は弊社に届いた劣化した焼印です。
・備考:画像は弊社製・他店様製、色々です。材質は真鍮・鉄(鋳造)をチョイスしています。
・どの様な金属(焼印)でも使用した時から「摩耗・腐食・熱疲労」といった「劣化現象」が進むので、その時点で「半永久的=永久に近いさま=交換不要に近い」なのか?と私的には思います。
・事実、数年で画像になります。(ただし、例えば年に2~3回程度しか使用しないのであれば「半永久的に近い」という表現でも、良くはないが、まぁいいかな?と思います。)
・至極安易な例えですが「飛行機の部品(金属)でさえも時期がくれば交換が必要なんですよ」という感じです。そりゃそうだろうと、思うと思います。焼印(金属)も同じです。
・では、半永久的に使用可能な焼印の証明として、お客様に試験条件と結果の提示が出来るのか?と考えると、現状では不可能に近いと思います。
・お客様のデザイン・使用環境によって「細さ(耐久性)・材料厚・製造方法」が全て異なり、その都度で試験条件・結果が変わると思います。(変わらなければ疑うレベルです)
・フライパンや鍋など「何万個も同じものを作る」というのであれば話は分かりますが・・。
・正直、お客様より開示請求が来たら出せないと思いますよ。せめて私がお客様にご提供できるのは「経験則での話、起こりうる可能性の話、実際起こっている参考写真」です。
・兎にも角にも、劣化に関して大雑把な期間で云うと(材質・製造方法は省略)、早くて数か月~数年で元の焼跡はでなくなると思います。(壊れる、という訳では無いです)
・早くて数か月、というのは毎日6時間使う方など、とてもヘビーに使う方です。
・さらに云うと「食品系」に使う場合です。「食品系」に使う場合は、食品の「塩分・糖分」などによって「腐食」が早く進む傾向が強いです。
・この様に劣化条件は様々なので、残念ですが「いつかは買い替えが必要」と心のどこかで思って頂いて焼印を製作していただければと思います。
シブヤ彫刻 2代目 澁谷直樹